【10月公開例会】
「未来島原プレパレーション~技術革新による時代変化への心構え~」
10月2日(土)14:00~ 10月公開例会「未来島原プレパレーション~技術革新による時代変化への心構え~」をHOTELシーサイド島原にて現地とZOOMを活用した、ハイブリットで開催致しました。
講師として、東京大学大学院経済学部柳川範之教授をお迎えしての講演会となりました。
第1部 講話『テクノロジーの進化と「人」との共存、テクノロジーの活用について』
これからの世界はテクノロジーが進化していく中で「人」との共存がどのように進んでいるのか。島原半島の主な産業である農業や観光業だけでなく、その他の業種や行政が近く訪れる未来に対して、テクノロジーやAIを活用し、どのように取り組んでいけばよいか。についてご講演いただきました。
「各地域には、今までにないチャンスが出現する。関係人口を広げ可能性を引き出す事。発展のチャンスは多様性から生まれる。」とテクノロジーの進化で地域で働くことのデメリットがなくなった事など、貴重なお言葉を頂きました。
第2部 対談『島原半島と技術革新』
対談テーマ ①技術進化に対応できる人材育成、②島原半島における情報活用、③島原半島の取り組み
講師柳川教授と島原青年会議所理事長吉川航平君とで上記3つのテーマに沿った対談を行いました。
その中で、若者へ向けて「テクノロジーの進化で色々な可能性が広がっている、失敗する事は悪い事ではない恐れずチャレンジし続けて欲しい」と熱いメッセージを頂きました。
ご多忙の中、講演を行って頂いた柳川教授ありがとうございました。
又、当日現地へご来場くださった皆様、ZOOMにてご参加頂いた皆様誠にありがとうございました。
時間が足りず回答できなかった質疑応答の回答を下記に記載しております。
・質問1[大学生]
データを使ってできることや人材育成について討論が交わされていますが、島原人として、まずは地域の課題を見つめ直し、その課題の手段としてテクノロジーが活用されていくべきだと思います。その中で民間企業などが関わり、テクノロジーの活用ができてくると、地域もDX(デジタルトランスフォーメーション)に対応できてくると思います。まずは地域の課題を見つめ直してから、テクノロジーの話になる方がいいと思うのですが、地域の課題的視点から教授はどう思われますか?
(柳川教授のご回答)
テクノロジーの活用については仰る通りです。課題を見つけ、それを解決するためのテクノロジーを導入することが最良の方法であると思います。デジタル化の流れに乗って不要なテクノロジーを取り入れることは有意義ではありません。DXについては、技術革新の話題が出る際に「AI」、「ビッグデータ」と並び最近よくトピックとして挙げられるものです。デジタル化と異なり、デジタル化により組織の方針・構造が大きく変わるという点で大企業(過去のDX事例の代表的な企業としてIBM社)で進められています。DXにより新しい雇用が生まれますが、失われる雇用も多いので注意が必要となります。
・質問2[大学生]
伝統的文化や技術が、データ化や情報化という形になってきて、情報に疎い方は情報技術に詳しい方やエンジニアに委託する形になると思いますが、委託者の伝統的文化や技術を守るためにも情報リテラシーや情報技術について全ての方が学ぶ必要があると思いますが、教授はどう思われますか?また、そこにどう向き合うべきだと思いますか?
(柳川教授のご回答)
ITリテラシーについては専門とする分野と少し異なりますが、最低限の知識を持つことは必要だと考えます。自分たちでデジタル化を一から構築するのではなく、上にも挙げたように課題解決に適したテクノロジーを導入するという心構えが大事だと思います。